私たちは、自分が聴きたい音楽の制作者としてミュージシャンだけを高く評価しがちですが、実際には彼らは音楽制作プロセスの一部に過ぎません。私たちが最終的に耳にする曲は、オーディオエンジニア、レコーディングエンジニア、ミキサー、マスタリングエンジニア、そしてそのプロセスに関わるその他多くの人々による、長時間にわたる作業の積み重ねによって生み出されるのです。
昨年の春、アルバムの曲をレコーディングし始めた時、リアンプしたギターの音と、マイクを通して録音したアナログアンプの音をミックスしたいと思っていました。リアンプとは、クリーンな信号をデジタル・オーディオ・ワークステーション(DAW)に録音し、プラグインを使ってギターのトーンを作り出すことです。
リアンプには確かにメリットがあります。トラックを録音したら、ギタープラグインで調整することで、いつでも好きな時にトーンを変えることができます。デメリットは?リアンプが正しく行われなければ、リアンプされた信号は本物の真空管アンプのような力強さに欠けてしまうことです。
ギターの信号をコンピューターでリアンプするのとは正反対のやり方は、マイクを用意してアンプの音を録音することです。これは思ったほど簡単ではありませんが、録音のスイートスポットを捉えることができれば、大きな満足感が得られます。
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音楽業界には、時々アドバイスをくれる友人が何人かいて、本当に助かっています。このプロセスで使うマイクを探し始めた時は、本当に助けが必要でした。
かなり高価なハードウェア(本当に高価なんです)と、もっと手頃な選択肢をいくつか勧められました。話を聞いた人全員が繰り返し挙げていたのがAKGでした。最終的にAKGを選びましたが、その選択を一度も後悔していません。
ドラムキット、ギターアンプ2台、アコースティックギター1台、ベースアンプ1台を隅々まで録音できるだけのマイクを揃えました。さらに、周囲の音を拾うためにルームマイクとオーバーヘッドマイクも2本ずつ用意しました。

具体的には、D112、D40、C518M、C480、C451、C4500、C4000、そして414マイクをいくつか使っています。間違いなく最高品質の機材です。
私が使っているAKG以外のマイクはShure SM57です。このマイクは何年も使っていますが、絶対に壊れない頼りになる機材の一つです。
正直に言って、レコーディングエンジニアの方々には想像以上に敬意を抱いています。彼らは、機材をセットアップして常に最高の音で鳴らすために、大変な苦労をしてきたに違いありません。
ドラムから始めました。最初にマイクを全部繋いでMac Proに信号を録音した時は、本当にひどい音でした。電話で相談したところ、どうやらマイクのセッティングが間違っていたようで、位相の問題が発生して信号の一部が打ち消され、とても薄く弱々しい音になっていました。
ドラムのマイク配置を少し調整した後、LogicとPro Toolsに取り込んだ時のサウンドは豊かで厚みのあるものになりました。私が使っていたセットアップでは、あるエンジニアがタムのマイクをマイクの位置から数センチずらしてはどうかと提案してくれました。
時計で例えるなら、タムのマイクを12時の位置に置きました。友人が、左のマイクを10時の位置に、センターのマイクを12時の位置に、右のタムのマイクを2時の位置に動かすよう提案しました。その違いは驚くほどでした。ドラムは本来あるべき姿、つまり豊かでリッチ、そして力強い音になり始めました。
シンバルを正しく拾うために、オーバーヘッドも調整する必要がありました。ドラムキットとマイクヘッドの間に余裕を持たせるため、オーバーヘッドをドラムキットの2フィートほど手前に移動しました。
失敗から学び、ギターアンプにマイクを立てる前にアドバイスを求めました。驚いたことに、マイク立てはインチ単位の勝負でした。マイクをどちらかに動かしすぎると、Macに録音された信号は本来の音にはなりません。
通常、ギターアンプのマイク設置は、オンアクシスまたはオフアクシスのいずれかになります。オンアクシスとは、マイクをスピーカーコーンの正面に配置すること、オフアクシスとは、マイクをコーンの横に配置することです。
個人的にはオンアクシスマイクの音が好きですが、これはかなり主観的なものです。Marshall JCM800を1960a 4×12キャビネットで録音した際、スピーカーコーンの中心から数インチ離れたところにマイクを1本、さらに数フィート離れたところにもう1本マイクを設置しました。
先ほども言ったように、これはインチ単位の勝負です。マイクを動かすたびに音が変わり、時には劇的に変化することもありました。
ギターアンプやドラムキットにマイクをセットする時は、妥協せず、マイクを動かして最適な位置を見つけましょう。きっと良い録音が生まれるはずです。
所有している楽器を録音するために、AKGのマイクをいろいろ試すのにかなりの時間を費やしました。全体的に見て、結果には非常に満足しており、アナログ楽器の録音に必要な要素について多くのことを学ぶことができました。