先日、Adobe Acrobat 9 Proを使って完成したPDFファイルからコンテンツを抽出する方法について説明しました。しかし、完成したPDFを再確認する理由はコンテンツ抽出だけではありません。
例えば、Adobe AcrobatのPDFは、私がよく使う用途の一つですが、デザインクライアント向けの四半期レポートの作成にも活用しています。このような業務に携わったことがある方なら、スプレッドシートやグラフといったレポートの一部が、直前まで変更される可能性があることをご存知でしょう。そのため、レポート全体をPDF形式に何度もエクスポートする必要がある場合もあります。この作業は時間がかかり、面倒な場合もあれば、長いドキュメント内の1ページまたは数ページを追加、削除、または置換するだけの場合もあります。ここでは、このようなPDF操作を簡単に行う方法をご紹介します。
ページの削除
Acrobat Proを使えば、PDFファイルから1ページまたは複数ページを削除するのは簡単です。「文書」→「ページを削除」を選択し、削除するページを選択するだけです。「ページ」ナビゲーションパネルで1ページまたは複数ページがハイライト表示されている場合は、選択ページを選択するか、「ページを削除」ダイアログの「開始」ラジオボタンでページ範囲を指定できます。「OK」をクリックするとページが削除され、保存されます。

ページの追加
PDFファイルへのページの追加は、ページを削除するのと同じくらい簡単です。「ドキュメント」メニューの「ページの挿入」コマンドから、外部PDFファイルを挿入できます。ファイルを選択し、「選択」ボタンをクリックすると、「ページの挿入」ダイアログボックスが表示されます。ここで、新しいファイルを挿入する場所(現在のPDFの先頭ページまたは最終ページの前か後、あるいは特定のページ番号の前か後)を指定する必要があります。選択後、「OK」をクリックして、結合したPDFを保存します。

ページの置き換え
場合によっては、ページの削除と挿入の両方、つまり古いバージョンのページまたはページシーケンスを新しいバージョンに置き換える必要があることがあります。挿入するページ数と同じページ数を置き換える限り、これは2ステップではなく1ステップで実行できます。「文書」>「ページの置き換え」を選択し、使用したい新しい資料を含むPDFを探して選択します。次に、自動的に表示される「ページの置き換え」ダイアログで、削除するページ(複数可)と挿入するページを選択します。「[置き換え]」ウィンドウでは、開始ページ番号のみを指定できます。5ページを置き換える場合、Acrobatでは、指定したページ番号から始まり、順番に5ページが挿入されます。「OK」をクリックして保存します。

この方法は、PDF文書全体を再生成するよりもはるかに簡単です。ただし、上司に「簡単だった」と言わず、大変な作業だと思わせておくことが重要です。そうしないと、上司から変更依頼がさらに増えてしまうかもしれません。
[ Pariah S. Burke は、『Mastering InDesign CS3 for Print Design and Production』(Sybex、2007年)などの著書があり、フリーランスのグラフィックデザイナーでもあります。また、ウェブサイト GurusUnleashed.com、WorkflowFreelance.com、CreativesAre.com の運営者でもあります。Pariah はオレゴン州ポートランド在住です。 ]