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GoogleがSwiffy FlashからHTML5への変換ツールを発表

Googleは火曜日、一部のFlashファイル(.SWF)をHTML5コードに変換できる開発者向け無料ツール「Swiffy」を発表しました。その結果、iPhoneやiPadなど、AdobeのFlash Playerをサポートしていないプラットフォームでも、Flashコンテンツを表示することがこれまで以上に簡単になりました。

Swiffyは、Scalable Vector Graphics(SVG)などの技術に対するブラウザの高度なサポートと、CSS3およびJSONを活用し、FlashコンテンツをHTML5に変換することで動作します。現時点では、Swiffyで変換されたファイルはSafariやChromeなどの最新のWebKitブラウザ、そしてMobile Safariで動作しますが、異なるレンダリングエンジンを使用するInternet ExplorerやFirefoxなどのブラウザでは動作しない可能性があります。

Googleは火曜日のリリースを「初期バージョン」と呼んでおり、このツールはまだ高度なインタラクティブ性を持つFlashコンテンツ(高度なゲームなど)を変換することはできません。しかし、Swiffyはアニメーションや広告には非常にうまく対応しているようなので、iOSデバイスユーザーは、近いうちにそれらの機能をさらに活用できるようになることを期待できます。Googleの功績として、Swiffyの小さなギャラリーには、変換されたFlash広告2つに加えて、基本的なゲームがいくつか含まれています。

Adobeは長年、AppleのiOSデバイスにおけるFlashのサポート不足を嘆いてきました。昨年、AppleのCEOであるスティーブ・ジョブズ氏は、Flashについて、閉鎖的で動作が遅く、バッテリーを消耗するとして批判する有名なコメントを発表しました。当時、ジョブズ氏は「Adobeは、Appleが過去を捨て去ったと批判するのではなく、未来を見据えた優れたHTML5ツールの開発にもっと注力すべきだろう」と記しています。

Adobeは今年3月、ジョブズ氏の助言に従い、独自のFlashからHTML5への変換ツール「Wallaby」をリリースしました。Swiffyと同様に、AdobeのこのコンバーターもSVGとCSS3を利用して動作します。Wallabyのリリース時、Adobeはシンプルなバナー広告などのアニメーションに重点を置いていると説明していました。GoogleがSwiffyに掲げている目標は今のところやや高尚ですが、SwiffyがWallabyを凌駕するかどうかは時が経てば分かるでしょう。