米国のiPhoneキャリアであるVerizonは、iPhone 5が2012年末までに店頭に並ぶことを示唆したが、新型iPhoneが9月か10月に発売されると予想している多くの人々にとっては、これは驚きではないだろう。
ベライゾンのCFO、フランシス・J・シャモ氏は、同社の決算発表の電話会議で「第4四半期に新型スマートフォンを発売する」と言及した。さらに早い発売日の噂もあったが、今回の発表でそれらの噂は払拭された。
一方、消費者が新モデルの発売を待ち望んでいるため、既存のiPhoneモデルの販売は停滞している。Appleは今週決算発表を予定しており、iPhoneは同社にとって最大の収益源であることから、直近の決算と比較して売上高が減少する可能性があるとみられている。
パシフィック・クレスト・セキュリティーズのアナリスト、アンディ・ハーグリーブス氏はブルームバーグに対し、「人々は待ち構えている」と語った。同氏は「今は厳しい状況になるだろうが、後々は良くなるだろう」と予測し、アップルが6月末の四半期で2540万台のiPhoneを販売したと発表すると予想している。

アップルが明日発表する決算はウォール街の期待に応えられないだろうと、多くのアナリストが懸念を表明している。アップル自身も4月四半期の決算発表時に、同四半期の業績について保守的な見通しを示した。4月24日に第2四半期決算を発表した際、アップルのCFOピーター・オッペンハイマー氏はアナリストに対し、売上高は340億ドルになると予想していると述べた。
昨年、アップルの業績がアナリストの予想を下回ったことを受け、新型iPhoneへの期待の鈍化もあって株価は下落したとブルームバーグは指摘している。
アナリスト全員が低い期待を抱いているわけではない。パイパー・ジャフレーのジーン・マンスター氏は、Appleの中国進出により、iPhoneの売上は予想をはるかに上回ると見ている。
モルガン・スタンレーのアナリスト、ケイティ・ヒューバティ氏は、今四半期のiPhone販売台数が2,700万台を超えると予想しているが、同時にアップルの決算結果は期待外れになるとも予想している。
しかし、最も大きな減速が見られるのは、9月に終了する現在の四半期になるかもしれない。