
MozillaのiPhoneおよびiPod touch向け「ブラウザと呼ばないで」アプリ、Firefox Homeがマイナーアップデートを受け、多数の新機能と16言語対応を実現しました。特筆すべきは、Firefox Homeがついに本来あるべきブラウザへと進化したことです。
ご存知ない方のために説明すると、Firefox Home 1.0はデスクトップ版Firefoxのモバイルクライアントとして位置付けられ、設計されました。ブラウザとしての機能はありません。MacまたはPCにFirefox Syncプラグインをインストールすると、iPhoneやiPod touchからFirefoxのブックマーク、履歴、開いているタブにアクセスできるようになります。しかし、Firefox Home 1.0にはアドレスバーがないため、パソコンで訪問またはブックマークしていないサイトを閲覧することはできませんでした。
Firefox Home 1.0.2の新機能の一つにアドレスバーがあります。これは、アプリが「ブラウザ」と呼ばれるために必要な重要な機能と言えるでしょう。Firefox Homeに任意のアドレスを入力したり、URLの一部を入力してWeb上で実際のサイトを検索したりできるようになりました。MozillaはこのアップデートでFirefox 3.0の「Awesome Bar」機能も追加し、ブックマークや履歴を検索できるようになりました。
その他の新機能には、Firefox Sync プロセスのエンドツーエンドの暗号化、コンピューターからモバイル デバイスへの Firefox 情報の一方向更新、独自のサーバー上での Firefox Sync の実行のサポートなどがあります。
もちろん、Firefox Home はブラウザに一歩近づいているかもしれませんが、厳密には Firefox ではないことも注目に値します。Apple の開発者制限により、Firefox Home ではデスクトップ版 Firefox が使用する Gecko エンジンではなく、Safari と同じ WebKit エンジンが引き続き実行されます。
Firefox HomeはApp Storeで無料でご利用いただけます。バージョン1.0.2アップデートは現在入手可能で、iOS 3.1以降を搭載したiPhoneまたはiPadが必要です。