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多数の要素が融合した作品アーティストの Javier ROca 氏は、Photoshop のレイヤー ブレンディング ツールを使用して、作品「The Spine」 の形状と色を 融合、混ざり合わせ、相互作用させました。 |
Adobe Photoshopでレイヤー画像を作成するのは、時にリスクを伴います。結果として、バラバラなパーツが集まったような作品になりがちです。しかし、Photoshopのレイヤーブレンディングツールを使えば、そんな仕上がりに甘んじる必要はありません。レイヤーブレンディングツールを使えば、異なるレイヤーのピクセルの相互作用を調整できるため、完成した作品では個々のパーツがバラバラに見えず、有機的に絡み合っているように見えるようになります。
サンタバーバラを拠点とするアーティスト、ハビエル・ロカは長年にわたり、多数の独立したピースからなる構成を創造するという課題に取り組んできました。ここに掲載されている作品「The Spine」を制作するにあたり、彼は古書、ストックフォトコレクション、そして彼自身が制作した2Dおよび3Dアートのライブラリなど、様々なソースから画像を集めることから始めました。
要素を組み立てた後、Photoshopのレイヤーブレンドモード「乗算」「暗くする」「明るくする」と様々なフィルターを組み合わせることで、作品に有機的な印象を与えました。また、レイヤーを複製し、解像度を変化させることで、被写界深度の錯覚を演出しました。
「The Spine」は、錬金術師が鉛を金に変えることができるという中世の考えにインスピレーションを得た 5 部構成の画像シリーズの 4 番目です。つまり、この芸術は期待、挫折、無益さを扱っています。
『The Spine』を作成するために、Roca 氏は外付け 4GB ハード ドライブと 300 dpi スキャナを備えた Power Macintosh 8500/120 で Adobe Illustrator 5、Photoshop 4、MetaCreations Infini-D 4 を使用しました。
Macworld Online ( https://www.macworld.com ) のアソシエイトエディター、BROOKE C. WHEELER によるコラム「Modern-Media Girl」では、Mac を使ってクールなことに挑戦するクリエイティブな人々を紹介しています。JAVIER ROCA は MetaCreations のソフトウェアインターフェースをデザインしています。
1999年7月号 108ページ
Photoshopで魔法をかける
1 ロカはまず、すべての要素を集めました。アルファベットと数字のグリッドと幾何学図形は古書からスキャンしました。3Dジャイロスコープ、光沢のある金属螺旋、そして3つのベクトルはInfini-Dで独自に作成し、PICT形式でエクスポートしました。Illustratorで文字入り日時計を作成し、ラスタライズしました。手の輪郭とX線写真は、ストックフォトCDから選びました。



| 2 ロカの次のステップは背景の作成でした。背景は多数の画像で構成されているため、フィルターとレイヤーブレンディングモードを使用して、要素間の興味深い相互作用を生み出しました。 Photoshopで日時計の画像を独自のレイヤーに読み込み、ノイズフィルターを適用して、そのレイヤーを複製しました。レイヤーの1つに放射状ぼかしフィルターを適用し、画像全体に雲フィルターを適用しました。次に、X線画像を低解像度で読み込み、各レイヤーで乗算モードを様々な割合で適用しました。これにより、ブレンドされたピクセルによって暗い色が作成されました。 | |
| 3 次に、数字とアルファベットのグリッドを独自のレイヤーに読み込み、円選択ツールとDeleteキーを使って日時計の形となる円を切り抜き、「比較(暗)」モードを適用しました。次に読み込んだ画像は、幾何学的なスケッチです(スキャンして「反転」コマンドでネガに変換したもの)。スケッチを読み込んだ後、「カラー化」コマンドを使ってセピア調にし、そのレイヤーに「比較(明)」モードを適用しました。 |
| 4 ロカ氏は、作業工程において、複数のレイヤーで「色相・彩度を調整」コマンドを何度も使用し、構図全体で調和のとれた色を実現しました。また、「特定色域を調整」コマンドを使用して、特定の色のグループを調整しました。 | |