最近、iPhoneの位置情報記録をめぐる論争がメディアで大きな騒動を巻き起こしました。しかし、数週間前にTwitterで指摘したように、自分のiPhoneが近くのGPS基地局やWi-Fiアクセスポイントを追跡していることに不満を抱いている人の多くは、自分がオンラインになるたびに、Web閲覧の習慣が(多くの場合、はるかに詳細な形で)追跡されているという事実に気づいていません。
例えば、あなたが訪れるブログやニュースサイト(Macworld.comも含む)のほとんどが、スクリプトや小さな(あるいは目に見えない)画像(いわゆる「バグ」)を使ってあなたのオンライン行動を追跡し、その情報を広告ネットワークやその他のWeb利用状況追跡ツールに提供しています。iOS 4.3.3より前は、iPhoneのバックアップにアクセスできる人があなたの行動を大まかに把握できていましたが、今では多くの企業が、あなたが訪問するサイトの種類、興味のあるトピック、さらには購入した商品まで含む詳細なプロファイルを保有している可能性があります。

これはウェブ利用の当然の行為だと言う人もいるでしょう。しかし、私のように、企業があなたのネット活動のプロファイルを簡単に作成することを望まない、あるいは少なくとも自分の活動がいつ追跡されているかを知りたいという場合は、Safari拡張機能のGhostery(Firefox、Chrome、Internet Explorerでも利用可能)を試してみてください。Ghosteryをインストールすると、追跡のためにそのようなトリックを使用しているウェブページにアクセスするたびに、そのページへの訪問を追跡しているすべてのサービスのリストがボックスに表示されます。
SafariのツールバーにあるGhosteryアイコンをクリックすると、各サービスの詳細なリストと、各サービスがそのWebページで使用している特定のスクリプトが表示されます。スクリプトをクリックすると、新しいSafariタブまたはウィンドウで表示されます。サービスの横にある「詳細情報」リンクをクリックすると、その企業のGhosteryページが表示されます。このページには、企業情報、連絡先情報、プライバシーポリシー全文へのリンク、企業が収集するデータの種類、データの共有方法、データの保存期間などの概要が記載されています。

(Ghostery の開発者は、オンライン トラッキングに関する Web 記事のスクリーンショットを収めた面白い (ただし少し不気味な) Facebook ギャラリーを投稿しました。また、各記事の閲覧を追跡しているサービスを示す Ghostery 通知ボックスも投稿されています。)
しかし、Ghosteryはあなたを追跡している人物を特定するだけではありません。追跡をブロックすることもできます。Ghosteryの設定画面で「バグブロックを有効にする」チェックボックスにチェックを入れると、追跡画像の読み込みと追跡スクリプトの実行がGhosteryによってブロックされます。(Ghosteryがこれらの項目をブロックしていると、通知ボックスに各サービスが取り消し線で表示されます。)
Ghosteryは200社以上の企業からトラッキングバグをチェックし、新規情報や変更情報があればリストを自動的に更新します。また、手動でリストを更新することもできます。特定のサービス(例えば、ウェブサイトのプライバシー保護を認証するTRUST3や、Macworld.comなどのサイトでサイトの利用状況や記事の読者数を追跡するために使用されているOmnitureなど)を許可したい場合は、設定画面でそれぞれの横にあるチェックボックスをオフにしてください。また、Ghosteryですべてのトラッキングを許可したいサイト(ブロックしたサービスも含む)を手動で入力することもできます。
最後に、GhosteryにはGhostRankと呼ばれるオプション機能(デフォルトでは無効)が含まれています。このGhostRankを有効にすると、Ghosteryはユーザーが遭遇したWebバグに関する匿名情報を収集し、Ghosteryと追跡サービスおよび企業のリストの改善に役立てます。
ウェブの利用は匿名ではありません。すべてのウェブサイトはあなたがいつ接続したかを把握しており、ISPや雇用主はあなたのオンライン行動の詳細な記録をまとめることができるでしょう。しかし、だからといって、誰があなたのウェブ閲覧行動を追跡するかを制御できないわけではありません。Ghosteryの運営組織は、その最終的な目標は、広告主が行動の追跡方法についてよりオープンになり、消費者がいつどこで行動を追跡するかをよりコントロールできるようにすることだと主張しています。もしあなたがそのような追跡を懸念しているなら、Ghosteryは良い出発点となるでしょう。