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東芝、NANDフラッシュ生産を30%削減
東芝は火曜日、市場の供給過剰に対処するため、スマートフォン、タブレット、ストレージデバイスに使われるNAND型フラッシュメモリの生産を約30%削減すると発表した。
調査会社IHS iSuppliは6月、第1四半期のNANDフラッシュ市場は、業界全体の供給増加と消費者需要の季節的な低迷との不一致により、価格低迷の影響を受けたと述べた。
東芝は、三重県四日市工場のNAND型フラッシュメモリの生産調整を実施すると発表した。USBメモリやメモリカード向けNAND型フラッシュメモリは、小売市場において供給過剰となり、年初から価格下落が続いている。同社は、6月以降、小売市場への出荷調整を実施しており、火曜日からは生産調整のため、同工場の稼働率を下げると発表した。
しかし、同社は、NAND型フラッシュメモリの世界市場需要を牽引するパソコンやスマートフォンの高成長が見込まれることから、7~9月期は需給バランスが改善する見通しだとしている。
IHS iSuppliによると、東芝はサムスンに次ぐ売上高でNANDフラッシュメモリメーカー第2位であり、韓国の市場リーダーとの差を縮めつつある。東芝は、NANDフラッシュメモリ事業において、第1四半期に前四半期比19%の売上高増を記録した。これは、NANDフラッシュメモリ市場全体の売上高が前四半期比1%減少し、他のすべてのサプライヤーが売上高の減少を経験したにもかかわらず、そのほとんどが2桁の減少率を記録したと同社は付け加えている。
東芝は今後もNAND市場の動向を注視し、必要に応じて四日市での生産を見直すとしている。