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FBI、iPhoneハッキングの詳細を隠蔽したとして非難を浴びる

アップル iPhone 5C (3)

画像: マーティン・ウィリアムズ/IDGNS

サンバーナーディーノのテロ事件で、FBIはApple社にiPhone 5cの解読方法を告げる必要はなく、現在、アメリカ自由人権協会がFBIを追及している。

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、ホワイトハウスの検討グループは、FBIが取れる3つの方法のうちどれかを決定する予定だ。セキュリティ上の欠陥を公表するか、Appleに開示するか、それともFBIがさらに多くのiPhoneの解読に利用できるよう秘密にするかだ。今のところ、FBIは秘密にしているようだ。サンバーナーディーノの事件で、FBIがiPhone 5cの解読にどのような手法を用いているのか、Apple自身も把握していない。FBIは「外部の関係者」が捜査員の協力を得て解読したとだけ発表し、Appleの協力は不要だと否定するだろう。

つまり、今後の攻撃を防ぐためにAppleがソフトウェアをアップデートするリスクを負うことなく、全米各地の裁判で争われている他のiPhoneに対しても、同局は同じ手法を使い続けることができるということだ。

「米国政府が脆弱性を蓄積し、報告しないことで、定期的に自主的な支援を求めている企業を怒らせるリスクがある」と、ACLUの主席テクノロジスト、クリス・ソゴイアン氏はウォール・ストリート・ジャーナルに語った。「そして、シリコンバレーが米国政府を必要としている以上に、米国政府はシリコンバレーを必要としているのだ。」

ホワイトハウスのサイバーセキュリティコーディネーターは、脆弱性を影響を受ける製品のメーカーに開示すべきかどうかを検討するグループの議長を務めている。FBIがイスラエルのCellebrite社の協力を得て発見したとされるiPhoneの脆弱性もこのグループの管轄となるだろうが、このグループはまだこの件を取り上げていない。