アップルは金曜日、ウェブ経由でユーザーに音楽を配信する企業であるララを買収し、サブスクリプションベースの音楽サービスを自社のサービスに追加するための一歩を踏み出した。
金曜日を通して、AppleがLalaの買収交渉中だという噂がインターネット上で広まった。ニューヨーク・タイムズ紙は金曜日遅く、この取引に詳しい関係者の話として、この買収を認めた。
ウォール・ストリート・ジャーナルも、ララ買収は既に完了したと報じている。「アップルは時折、小規模なテクノロジー企業を買収しており、その目的や計画については通常コメントしません」と、アップルの広報担当者スティーブ・ダウリング氏はウォール・ストリート・ジャーナルに語った。
タイムズ紙もウォール・ストリート・ジャーナル紙も、この取引を確認するためにララ社の代表者に連絡を取ることができなかった。

カリフォルニア州パロアルトに拠点を置くLalaは、約800万曲のカタログをウェブを通じて無料で聴けるサービスを提供しています。Lalaのウェブサイトによると、ユーザーは1曲10セントを支払うことで無制限に再生でき、MP3版は89セントでダウンロードできます。MP3ファイルはデジタル著作権管理(DRM)の制限がないため、iTunesやWindows Media Playerと互換性があります。
もしララがアップル傘下に入った場合、2003年にiTunes Storeを立ち上げて以来、アップルが音楽に対して取ってきたアプローチからの転換となるだろう。iTunes Storeは常にアラカルト形式で音楽を提供し、ユーザーは特定のトラックやアルバムをダウンロードするために料金を支払ってきた。CEOのスティーブ・ジョブズ氏を含むアップル幹部は、顧客は自分の音楽を所有することを望んでいると繰り返し主張してきた。「顧客は(サブスクリプション型の音楽サービスに)興味を持っていないようだ」とジョブズ氏は2007年4月のロイター通信とのインタビューで語った。「サブスクリプションモデルは今のところ失敗している」
2年以上が経ち、もはやそうではないかもしれない。iTunes Storeは依然として繁栄を続け――このオンラインストアは2008年に全米最大の音楽販売店となった――一方で、Rhapsody(iPhoneアプリも提供)や欧州のSpotifyといったサブスクリプション型サービスが、デジタル音楽市場で独自のシェアを築きつつある。AppleがLalaに関心を示しているのは、同社が従来のダウンロード課金型音楽販売の枠を超えた事業拡大を目指している兆候なのかもしれない。
AppleとLalaの契約に関する詳細は、分かり次第お知らせします。