バッテリーテストを実施しなければ、バッテリー寿命について語ることはできません。そこで、Macworld Labはここ数日、バッテリーテストに精を出しました。その結果、第3世代iPadは、Appleの公約である10時間のバッテリー駆動時間を実現しました。しかし、私たちのテストではiPad 2の方が新型iPadを上回りました。
それはちょっと驚きですね。今月初めに新型iPadを発表した際、Appleは新型と前モデルのバッテリー駆動時間は同等になると発表していました。
セットアップ
iPadのバッテリー駆動時間をテストするため、フル充電したiPadを自宅のWi-Fiネットワークに接続し、バッテリーが切れるまでフルスクリーンモードで映画を再生しました。このテストは、明るさを最大にした場合と、実測輝度150 cd/m^2(カンデラ/平方メートル、輝度の単位)の2つの設定で行いました。
バッテリーテストは時間がかかり、映画が終わるたびに手動で再開するのは面倒です。幸いなことに、1963年の映画『クレオパトラ』は再生時間が4時間以上あり、iTunesでも配信されているので、テスト中にiPadをずっと見張っていなくても大丈夫です。(とはいえ、この機会にAppleに、OS X用のQuickTimeプレーヤーに搭載されているようなループ再生機能を次期iOSに搭載するよう、公に要望しておきます。お願いしてみるのも悪くないですよね?)
最近、iPadがフル充電された状態が本当にフル充電と言えるのかどうかについて議論が続いています。この問題については、DisplayMateの皆さんに検討を委ねたいと思います。電力メーターを使ったテストでは、新型iPadはバッテリー残量インジケーターが90%に達した時点で消費電力が低下し始めました。95%から100%の間では、消費電力はやや急激に低下し始め、その時点でメーターはiPadの消費電力を4ワットと示し、その後も低下し続けました。100%に達してから35分後、iPadは電力消費を停止しました。
安全のため、iPad のインジケーターが少なくとも 1 時間 100 パーセントの状態になった後にバッテリー テストを実行しました。
結果
iPad 2は、画面を最大輝度に設定し、自動明るさ調整をオフにし、Wi-Fiネットワークに接続した状態で、フルスクリーンで映画を約8時間30分再生できます。一方、新型iPadは同じ設定で約5時間40分で再生が停止します。これは、同等の性能を持つはずのデバイスとしては、かなり大きな差です。
バッテリー駆動時間の違いの原因の一つは、各デバイスの最大画面輝度の違いです。露出計を使った測定では、iPad 2の最大輝度は400 cd/m^2であるのに対し、新型iPadは434 cd/m^2でした。もちろん、新型iPadのピクセル数がiPad 2の4倍であることも、この点に影響しているでしょう。
両デバイスの画面輝度をAppleのテスト方法に従って低めに設定し、再度テストを実施しました。今回はバッテリー駆動時間テストの結果の差が縮まり、iPad 2は13時間20分、新型iPadは10時間10分持続しました。これは、Appleが新型iPadについて謳っているバッテリー駆動時間と一致しています。奇妙なのは、iPad 2の仕様では同じく最大10時間のバッテリー駆動時間となっているにもかかわらず、今回のテストではその数値を大きく上回ったことです。

(Apple は iPad の仕様ページの細則に、実行したバッテリーテストを多数記載していますが、特定のテストの結果は明記していない点に注意してください。記載されているのは 10 時間の結果だけです。この点について言及するのは、Apple が実行しているテストとはまったく異なるテストであるため、当社の完全な明るさテストではその仕様を下回る結果が出るということを強調するためです。)
ちなみに、今後のテストでさまざまなタブレットの結果を比較できるように、明るさのスライダーを中央に設定するのではなく、150 cd/m^2を選択しました。これらのデバイスの中には明るいディスプレイを提供するものもありますが、Asus Transformer Prime と Toshiba Excite 10 LE の輝度が iPad の輝度に最も近く、365 cd/m^2 でした。Transformer Prime は屋外での使用に適したスーパー IPS モードも提供しており、新しい iPad よりもはるかに明るく、585 cd/m^2 でした。一方、最大輝度にしてもかなり暗いタブレットもありました。ViewSonic と Pandigital の 2 台のタブレットは、最も明るい設定でもわずか 183 cd/m^2 でした。150 cd/m^2 は最も安価なタブレットでも到達できる輝度レベルのようで、テストを拡張してより多くのモデルを対象にする場合でも、テストの一貫性を保つのに役立ちます。
Macworld Lab でやってほしい iPad テストがありましたら、ぜひコメント欄でお知らせください。
[ James Galbraith は Macworld Lab のディレクターです。 ]