
画像: Apple
AppleがWWDCで新型MacBook ProとMacBook Airに搭載するM2チップを発表した際、M1からの変更点はほとんどありませんでした。M1と同じアーキテクチャと5nmプロセスで製造されたこのチップは、M1に対して予想通りの性能向上をもたらし、上位モデルのM2、つまりM2 Pro、M2 Max、M2 Ultraにも同様の性能向上が期待できると予想されていました。
今ではそう確信できていません。DigiTimesの新たな報道によると、Appleは「次期3nm M3およびM2 Proプロセッサ用にTSMCの生産能力を確保した」とのことです。M3が3nmプロセスを採用するのは当然ですが、M2シリーズはAppleがM1で採用したのと同じ5nmプロセスを採用すると予想していました。
AppleがM2 Pro(そしておそらくM2 MaxとM2 Ultraも)を3nmプロセスに切り替えれば、14インチと16インチのMacBook Pro、Mac Studio、ハイエンドMac mini、そしてMac Proの次期モデルは、M2よりも大幅な速度向上をもたらす可能性があります。ベンチマークによると、M2はCPU性能が約20%、グラフィック性能が35%向上しており、これはAppleの他のMacラインナップにとって素晴らしいアップグレードとなるでしょう。
しかし、3nmプロセスへの移行は、その要求水準を著しく引き上げる可能性があります。M2ファミリーにどのような影響を与えるかは定かではありませんが、ハイエンドのM2チップは、ベースのM2チップよりもさらに優れたパフォーマンスを発揮する可能性があります。TSMCが2020年に3nmプロセスの技術概要を発表した際、同社はこのプロセスは「同じ電力レベルでパフォーマンスを10~15%向上させるか、同じトランジスタ速度で消費電力を25~30%削減できる」と述べていました。
これはM2 Proをはじめとするハイエンドチップにとって大きな後押しとなり、M3の大幅な改良への布石となるでしょう。AppleがM2ファミリーの次期モデルを発表するまで、その真価は分かりませんが、最新の噂によると、それほど長くはかからないかもしれません。
著者: マイケル・サイモン、Macworld編集長
マイケル・サイモンは20年以上にわたりAppleを取材しています。iPodがまだiWalkだった頃からSpymacで噂を取材し始め、Appleがこれまでに製造したほぼ全てのiPhoneを所有しています。妻と息子、そして数え切れないほどのガジェットと共にコネチカット州に住んでいます。