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スティーブ・ウォズニアックがアップルの創業当時について語る

アップルの共同創業者スティーブ・ウォズニアック氏は、南カリフォルニア大学の学生たちに、1970年代にスティーブ・ジョブズ氏とともに創業した同社について語った。

4月19日のプレゼンテーションで、ウォズニアック氏は「クローゼットの中で」日記帳を発見したことがきっかけで、幼い頃から回路を設計し、電子について学んでいたことを明かした。

その雑誌には「コンピューターというものについての記事が載っていたんです!当時は本も雑誌も書店もなく、コンピューターとは何かについて書かれたものを見つけられる場所なんてどこにもありませんでした。でも、この雑誌には0と1、そしてそれをどうやって足し合わせるかといったことが書かれていました。その時、私は科学に夢中になったんです」とウォズニアックは語った。

ウォズニアックは学生たちに、自分とスティーブ・ジョブズはコンピューターだけでなく、いたずらにも共通の興味を持っていたと語った。「自分のために何かを作るときは、完璧であることにこだわりすぎて、これ以上ないほど精巧に仕上げるものです」とウォズニアックは説明した。「スティーブ・ジョブズは、どこで売ればいいのかを知っていました。私はそんなことは考えたことがありませんでした。ただ楽しむために何かを作っていたのです。」

こうして二人のスティーブのパートナーシップが始まったのです。ウォズニアックがデバイスを設計し、ジョブズがそれを販売することになったのです。

ウォズニアックは、アップルコンピュータを創業するためには犠牲を払わなければならなかったことを明かした。「最も大切な財産であるHP-65電卓を売りました。500ドルの価値がありましたが、残りの資金を持って来なかったために、手元に残ったのは250ドルだけでした。」

「Apple Twoはまさにコンピュータの心臓部でした。3ヶ月かけて設計しました。当時は4日間、昼夜を問わず眠れませんでした。眠りに落ちる時も目覚める時も、心は抑制されない作業状態になります」とウォズニアックは学生たちに語った。「問題について真剣に考えながら眠り、夜中に目が覚めたら解決策が浮かんでいるのです。」

ウォズニアックはこう助言した。「違う考え方をしよう。これまでのやり方はまるで決まりきったやり方で、ほとんど立ち止まることはない。もしすべてが違っていたらどうなるだろうか? 全く新しい世界、実際には存在しない仮想世界。製品の場合、時には、なんと、それがはるかに良い解決策につながることもあるのだ。」

スティーブ・ウォズニアック氏は最近、テクノロジービジネスを立ち上げようとする起業家が直面する困難について懸念を表明した。また、iPhoneがAndroidのすべてをこなせれば良いのに、Macintoshは失敗作だ、と発言したと報じられている。それでも、新型iPadを求めて列に並んだという。