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報道:アップルは長らく噂されていたHDTVプロジェクトを中止した

画期的なRetina TVのプロトタイプが1 Infinite Loopの秘密基地に保管されているという話は時々出てくるが、現時点では、それは大いに期待されている製品というよりは、オチのようなものだ。

Apple TV(セットトップボックスではなくテレビセット)に関する噂の多くは、AppleがHDTV市場を席巻すると考えているジーン・マンスターのようなアナリストのせいだとされているが、火に油を注いだのはApple自身だ。2011年、AppleのCEOであるスティーブ・ジョブズは、自身の伝記作家であるウォルター・アイザックソンに対し、ついにテレビのユーザーインターフェースを解明し、「一体型テレビ」を作りたいと語った。ジョブズの後継者であるティム・クックも、Appleのテレビに関する壮大な計画について言及している。

しかし、ウォール・ストリート・ジャーナルの最新報道によると、アップルはサムスンが現在独占し​​ている飽和状態のテレビハードウェア市場に参入する十分な理由を見出せなかったという。アップルは10年にわたり、他社が提供できないものを顧客に提供できるかどうか、超高解像度ディスプレイからテレビでのFaceTimeまで、あらゆるものを模索してきたが、最終的には手間をかける価値がないと判断した。

これがなぜ重要なのか: Appleは、くつろぎの場であるディスプレイの開発は諦めたかもしれないが、テレビの視聴方法に革命を起こすための取り組みを続けている。その取り組みには、再設計されたApple TVセットトップボックスと、ケーブルテレビから解放されるストリーミングTVサービスバンドルが含まれており、どちらも6月に開催されるAppleの年次開発者会議(WWDC)で発表されるのではないかと噂されている。

Appleは今年、Apple TVセットトップボックスを刷新すると予想されている。

カール・アイカーン氏は依然として

しかし、アップル自身の計画にもかかわらず、投資家のカール・アイカーン氏は、来年までにテレビを発売するよう同社に公に促し続けている。アイカーン氏は以前から、アップルは55インチと65インチのテレビを準備しており、2016年だけで1台1500ドルのテレビを1000万台販売すれば150億ドルの利益を上げることができると確信していた。

アイカーン氏のAppleの将来に関する楽観的な見解は説得力がある。クック氏への公開書簡の中で、アイカーン氏はAppleのエコシステム全体において、テレビがどのように機能するかについて詩的な表現で語った。例えば、セカンドスクリーンとして機能する大型のiPad Proや、リモコンとして機能するApple Watchといった製品と並んで、テレビがAppleのエコシステムの中でどのように機能するかについてだ。アイカーン氏は、Apple TVはApple製品の売上を全て押し上げるだろうと予測した。

しかし、ウォール・ストリート・ジャーナルの報道はアイカーン氏の希望を打ち砕いた。同社は昨年、テレビの設計を断念したようだ。