ここ数年、開発者たちは手書き文字認識、音声録音、色分けされたインクなど、できる限り多くの機能を搭載したメモアプリの開発に躍起になっていたように思います。しかし最近では、Simplenoteのような、ユーザーが考えを一つか二つ書き留めて、すぐに次の作業に移れる、シンプルなメモアプリが増えています。iPhoneとiPad向けの無料アプリであるFetchnotesは後者のカテゴリーに属しますが、開発者たちがもっと多くの機能を充実させてほしかったと感じました。
Fetchnotesを使い始めるには、登録してアカウントを作成する必要があります。アカウントを作成すると、デスクトップパソコンのWeb経由を含む、あらゆるデバイスからメモにアクセスできるようになります。画面の隅にある「プラス」記号を押して、「食器洗いを忘れずに」などの考えを入力するだけで、準備完了です。メモはiPhone、iPad、iPod touchのいずれの場合も、横向きでのみ表示できます。
Fetchnotesにはソーシャルネットワーキングの要素が見られます。ハッシュタグを使ってメモやコンセプトにタグを付けることができますが、Fetchnotesのハッシュタグの使い方は分かりにくいです。例えば「#books」というタグは、欲しい本のAmazonへのリンクを生成する機能のようですが、その機能は当たり外れがあります。(「聖書を読みたい」というメモに対して、匿名の著者による、えーっと、もっとマイナーな作品のAmazonリンクが生成されたこともあります。)また、ハッシュタグ付きの単語をタップしても、同じハッシュタグを持つ他のメモは表示されません。そのためには、実際にキーワード検索を行う必要があります。

同様に、FetchnotesではTwitterのような「@」ニックネームを使って友達をメンションできるとアプリには記載されています。問題は、その友達や家族が実際にFetchnotesを使っているかどうかを知る方法がないことです。より発展したネットワークのように連絡先リストで他の人を検索することはできないため、実際につながりを作るのは困難です。
結論
たまに「これ覚えておこう」という項目をリストアップするだけなら、Fetchnotesで十分です。しかし、メモを整理したり共有したりしたい場合、このアプリの機能は物足りなく、たとえうまく機能したとしても、直感的な操作には反します。SimplenoteやApple純正のメモアプリを使った方が良いでしょう。