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リッピングしたDVDと空のAUDIO_TSフォルダ

匿名を希望する読者から、DVDの構造について興味深い質問がありました。その読者は次のように書いています。

友人がDVDをQuickTimeムービーに変換したいと言っています。DVDの内容をMacのフォルダにコピーするプログラムを使っています。このフォルダにはVIDEO_TSフォルダとAUDIO_TSフォルダがあります。しかし、オーディオフォルダは空です。これは、変換されたムービーに音声が含まれていないことを意味しますか?

いいえ、そうではありません。オリジナルのDVD規格にはAUDIO_TSフォルダは含まれていませんでした。すべてのコンテンツはVIDEO_TSフォルダ内に格納されることが想定されていました。(ちなみに、TSはタイトルセットの略です。)これには、ビデオだけでなく、そのビデオに付随するオーディオも含まれます。

AUDIO_TSフォルダは、規格策定後にオプションとして追加されました。このフォルダは、CDのオーディオトラックのようなスタンドアロンのオーディオファイル用に作成されました。DVDがオーディオメディアとしてCDに取って代わるという構想でした。この構想は普及しませんでしたが、このフォルダは常に空のままですが、残っています。

何も表示されません。常に空の AUDIO_TS フォルダです。

なぜでしょうか?初期のDVDプレーヤーはAUDIO_TSフォルダを必要としていました。これがないとDVDは再生できませんでした。プレーヤーは何年も前からこのフォルダを必要としていませんが、ディスクメーカーはほとんどのDVDにこのフォルダを含め続けています。おそらく、古いハードウェアを使っているユーザーへの配慮か、あるいは複製ソフトウェアの仕様によるものなのでしょう。

さて、さて、皆さんの疑問はこうです。このコンテンツをQuickTime対応のムービーに変換するにはどうすればいいのでしょうか?答えはHandBrakeです。この無料ユーティリティを使えば、VIDEO_TSフォルダ内のコンテンツを、パソコンやモバイルデバイスで再生可能なムービーに変換できます。HandBrakeを起動し、「ソース」ボタンをクリックしてVIDEO_TSフォルダに移動し、HandBrakeにメインタイトルの検出を許可します。アプリケーションのサイドバーから適切な出力プリセットを選択するだけです。

プロセスの詳細については、Jonathan Seff の「HandBrake で DVD をリッピングする方法」を参照してください。