
熱心な読者なら、昨年9月にブリュッセルで開催された、欧州連合(EU)におけるオンライン競争の障壁打破をテーマにした円卓会議のことを覚えているかもしれません。あまり注目しなかったかもしれませんが、スティーブ・ジョブズ、欧州連合(EU)競争委員のニーリー・クローズ、そしてタイトパンツ愛好家のミック・ジャガー卿が同じ円卓に座るとなれば、私たちは間違いなく彼らの発言を逐一追うでしょう。
しかし当時、会議参加者からは消費者の選択肢を増やすことの重要性について、わずかなコメントしか得られませんでした。しかし今、欧州委員会は会議の議事録(PDFリンク)を公開しました。この議事録には、クライスラー傘下以前のeBay、EMI、そしてフィアットの幹部も参加していました。報告書には、昨年12月に開催されたフォローアップ会議の議事録も含まれており、特にオンライン音楽配信に焦点を当てています。
アップルに関して言えば、問題の核心は、同社が依然としてEU域内全域で統一された音楽ストアを提供していないことであり、一部の国、特に東欧諸国が冷遇されている。しかしながら、アップルは英国における不当な価格設定を排除したことで、欧州委員会から称賛を受けている。
予想通り、Apple はライセンス団体を非難し、多様な法人が存在するヨーロッパでは米国よりも音楽ライセンスを取得するのがはるかに難しいと主張しました。そのため、必要なライセンスを取得するためのコストとデジタルダウンロードの市場の欠如を考えると、Apple が iTunes Store を運営する価値がないと考えるヨーロッパの国があります。
しかし、ライセンス状況が変化した場合(Appleは会議の中で、その変化が何を意味するかについていくつかの提案を行っている)、同社はiTunesの事業を、現在サポートしていない東欧諸国を含むすべてのヨーロッパ諸国に拡大することを検討する用意があると述べている。そうなると、ボールは完全に欧州連合(EU)の手に委ねられることになるだろう。
報告書には当初の出席者リスト以外にサー・ミックの名が挙がっていないため、彼が会議に出席した目的が何だったのかは依然として不明です。スティーブ・ジョブズからの密かな合図で、ミック・ジャガーがテーブルに飛び乗って、クロース委員に「サティスファクション」を心から歌い上げたのではないかと考えたいところですが、これには行間を深く読み解く必要があることは認めざるを得ません。
[ブルームバーグ経由、画像はEC経由]