
Mozilla Foundation は、Windows、OS X、Linux 向けの主力クロスプラットフォーム ブラウザーである Firefox の次期バージョン 4 の初期ベータ版をリリースしました。
待望のリリースでは、Firefoxの以前のバージョンに比べて多くの改良と追加機能が導入されています。Firefox 3は2年前にリリースされ、このウェブブラウザのバージョン3.5は2009年にデビューしました。
次世代ウェブサイトの基盤となる標準規格であるHTML 5とCSS 3は、Mozillaの開発努力の最前線に位置づけられています。Firefox 4には、これら2つの技術によってもたらされる多くの新機能のサポートが拡張されています。その中には、Webベースのアプリケーションが、例えば電子メールクライアントで使用されるプロトコルなど、任意のプロトコルを使用してサーバーにアクセスできるようにするWebsocket APIも含まれます。
最も興味深いのは、MozillaがHTML 5の動画再生をサポートするためにGoogleのWebM動画コーデックを実装したことです。WebMはFirefoxと同様にオープンソースであり、(少なくとも理論上は)特許に縛られていません。この非営利団体は以前から、AppleやMicrosoftなどの企業が支持し、現在MPEG-LAコンソーシアムによってロイヤリティフリーのライセンスを受けている競合フォーマットであるH.264をサポートする意向はないと明言しています。
Firefox の Web サイトで公開されたファクトシートによると、新しいブラウザには、ハードウェア アクセラレーションのサポートや、特定の HTML 操作が Web ドキュメントのリフローをトリガーする状況を制限して動的な Web ページのレンダリングを高速化する「遅延フレーム構築」と呼ばれる手法など、パフォーマンスの大幅な強化も含まれています。
安全性とセキュリティの面では、Firefox 4はOS Xで初めてアウトプロセスプラグイン(OOPP)のサポートを導入しました。Safariにも実装されているOOPPは、プラグインをブラウザのメインプロセスから分離することで、プラグインがクラッシュしてもFirefoxがダウンすることなく動作できるようにします。Mozillaはまた、コンテンツセキュリティポリシーと呼ばれる新技術を追加しました。これにより、Web開発者は、特定のセキュリティ脆弱性を軽減するために、ページが他のドメインのコンテンツとどのように連携するかを指定できます。
多くの機能強化が施されているにもかかわらず、Firefoxはまだ初期ベータ版の品質であることは留意すべき点です。つまり、クラッシュや予期せぬ動作が頻繁に発生するため、日常的なブラウジングのパートナーとして十分に機能する可能性は低いでしょう。それでも、Mozillaの最新機能を試してみたい方は、Mozilla Foundationのウェブサイトから直接ダウンロードできます。