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労働組合は、アップルの中国サプライヤーが労働者の権利を侵害していると主張

ニューヨークの労働権利団体によると、フォックスコンが労働条件の改善に努めているにもかかわらず、中国にあるアップルの他のサプライヤーでは労働者の権利が深刻に侵害されているという。

中国労働監視機構(チャイナ・レイバー・ウォッチ)のエグゼクティブ・ディレクター、李強氏は、アップルのティム・クックCEO宛ての書簡の中で、フォックスコンの労働条件は依然として満足できる水準には程遠いと指摘した。この書簡は、同機構による132ページに及ぶ調査報告書に添付されている。しかし、フォックスコンの労働者待遇は、アップルの中国における他のサプライヤーよりも優れていると、同氏は付け加えた。

水曜日に発表された報告書によると、中国のアップルのサプライヤーは労働者を不当に扱い、法定の制限時間を超えて残業させ、低賃金を支払い、危険な労働環境にさらしている。

リー氏は報告書の序文で、中国における他のアップルのサプライヤーに対する調査で、深刻な労働災害や従業員の自殺が決してフォックスコンだけに限ったことではなく、アップルのサプライチェーン全体に存在していることが明らかになったと記している。

アップル製品を製造する工場労働者への虐待は、製品を製造する下請け業者の工場の劣悪な労働環境を報じたニューヨーク・タイムズの記事を受けて、今年初めに厳しく調査された。

公正労働協会(FLA)はフォックスコンの工場に対し1ヶ月にわたる調査を実施し、3月に報告書を発表した。報告書では、低賃金、労働者への虐待、そして労働者の健康と安全に対するリスクが明らかになった。調査の勧告に基づき、フォックスコンとアップルはこれらの問題に対処するための措置を講じることを約束した。

香港を拠点とする団体「企業の不正行為に反対する学生と学者の会(SACOM)」は5月の報告書で、iPadやiPhoneなどのApple製品を製造しているフォックスコンの労働者が、新型iPadの発売前の4月に週最大80時間働いていたと主張した。

中国労働監視団が1月から4月にかけてアップルのサプライヤーの工場10カ所を調査したところ、「派遣労働者」が広く利用されていることも判明した。中国労働監視団によると、派遣労働者は工場と正式な関係はないが、「派遣会社」と呼ばれる仲介会社との契約上の義務を負っているという。

報告書によると、2011年に派遣労働者全員を直接雇用に移行した深圳のフォックスコンを除き、調査対象となった他のすべての工場は蘇州で派遣労働者を利用しており、その割合は全従業員の最大90%に達していた。深圳では派遣労働者の割合は70%と、より低かった。

報告書によると、労働者が最終的に署名する契約は、工場ではなく、よく知らない派遣会社との契約であることが多い。多くの場合、労働者は工場に直接雇用されていると思い込んでいる。

派遣労働者を使うことで、工場は労働者の労働組合結成を阻止したり、退職金を支払わずに短期雇用したり、労働者の負傷の責任を他者に転嫁したりすることが可能になる。

報告書によると、派遣労働者の残業時間には制限がない。中には月150時間以上の残業を強いられる者もおり、これは中国の法定残業時間上限である月36時間を超えている。

報告書によると、労働者派遣は、アップルがサプライヤー責任進捗報告書でこの問題に触れておらず、労働者の権利に重大な影響を与えるため、特別な注意を払う必要がある。もしアップルがこの問題を考慮に入れれば、アップルの基準を満たすサプライヤー工場の数は大幅に減少するだろうと報告書は付け加えた。

報告書はまた、労働力へのアクセスに仲介業者を利用するのは、ある程度、この地域の労働者不足が原因であると指摘し、また、予測不可能な市場で需要が急増した場合に企業が迅速に労働者を確保するのに役立つためでもあると指摘した。「街角のいたるところに求人広告の看板があるため、紹介業者は瞬く間に大規模な労働者集団を集めることができる…」と報告書は述べている。

アップルとフォックスコンはコメント要請に直ちには応じなかった。

ジョン・リベイロは、IDGニュースサービスでインドのアウトソーシングとテクノロジー全般の最新ニュースを担当しています。Twitterで@Johnribeiroをフォローしてください。メールアドレスは[email protected]です。