Nikeは、ランナー向けの新アプリ「Nike+ GPS」をApp Storeでリリースしました。その名の通り、この新アプリの最大の利点は、ランニング中のリアルタイムGPSトラッキングです。ルートを追跡し、ランニングデータと共に、NikeのWebサービス兼ガジェット対応ランナー向けコミュニティであるNikeplus.comにアップロードできます。

Nike+ GPSには、意欲的なランナーの目標達成を支援するChallenge Me機能も搭載されています。3マイル走ったら、Challenge Meが3.5マイル走れるように促します。5マイル走ったら、Nikeアプリが目標達成までの道のりを少しだけ進めてくれます。
AppleがiOSにNike+アプリを既に組み込んでいるにもかかわらず、Nikeが新たにNike+アプリをリリースすることにした理由はいくつか考えられます。まず、この新しいアプリはNike + iPod Sport Kitを購入する必要がなく、GPSや加速度計といったデバイスのハードウェアのみを利用するためです。そのため、iPhoneとiPod touchのユーザーは、30ドルのキットではなく、2ドルのアプリを購入するだけで済みます(ただし、iPod nanoのユーザーはキットが必要です)。
さらに、RunKeeper、Runmeterといったエクササイズトラッキングアプリ市場における競争が激化する中、新機能の提供にAppleのiOSアップデートに依存しない独立したアプリを提供することで、NikeはApp Storeで機敏な動きを維持することができます。ストアについて言えば、Nikeplus.comのユーザーが増えれば、Nikeはランナーの習慣に関するデータをより多く収集し、自社製品に活用できるようになります。そして、そうした新規ユーザーの中には、Nikeのストアにふらりと立ち寄って製品を購入する人もいるかもしれません。
現在、iOS に組み込まれている Nike アプリには、Nike+ GPS にはまだない機能が少なくとも 1 つあります。それは、ランニングに加えてウォーキングを追跡することです。
Nike+ GPSはApp Storeで2ドルで入手可能です。iOS 3.1以降を搭載したiPhoneまたはiPod touchが必要です。GPSマッピング機能を使用するにはiPhone 3GSまたはiPhone 4が必要です。また、アプリをバックグラウンドで実行中にGPSを使用してランニングを追跡するには、iOS 4が必要です。その他の機能は、第2世代以降のiPod touchでご利用いただけます。