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アップル、Siriの改良に元Google AIリーダーを採用

画像: マイケル・サイモン/IDG

AppleがSiriに本気で取り組んでいる兆候を探しているなら、ロイターの最新報道が興味をそそるはずだ。同紙によると、AppleはGoogleの元AI研究者サミー・ベンジオ氏を雇用したという。ベンジオ氏は14年間Googleに勤務した後、最近退社したという。

ベンジオ氏は、同じくGoogleを離れ、2018年にAppleで機械学習およびAI戦略担当の上級副社長に就任したジョン・ジャンナンドレア氏とともに、新たなAI研究ユニットを率いると報じられている。2人は協力して、SiriをGoogleアシスタントの競合に育て上げるという任務を担うことになる。

ベンジオ氏は先月、同僚2人が「論文審査と多様性の実践」に疑問を呈したとして解雇された後、Googleを退職した。報道によると、Googleは2月に研究者のマーガレット・ミッチェル氏を「電子ファイルを社外に持ち出したと主張」したとして、また研究者のティムニット・ゲブル氏を大規模言語モデルのリスクとバイアスに関する論文の撤回を拒否したとして解雇した。ベンジオ氏は両同僚への支持を表明した後、「新たな刺激的な機会」を求めてGoogleを退職すると発表した。

ベンジオ氏は、Appleの厳格なプライバシーガイドラインを遵守しながらSiriの知名度を高めるという困難な課題に直面している。Siriはアシスタント機能の競争においてGoogleアシスタントやAmazon Alexaとの競争に苦戦してきたが、今回の新任の採用は、AppleがSiriを競合他社と肩を並べるレベルに引き上げようと努力していることを示すものだ。 

著者: マイケル・サイモン、Macworld編集長

マイケル・サイモンは20年以上にわたりAppleを取材しています。iPodがまだiWalkだった頃からSpymacで噂を取材し始め、Appleがこれまでに製造したほぼ全てのiPhoneを所有しています。妻と息子、そして数え切れないほどのガジェットと共にコネチカット州に住んでいます。