作詞作曲はとても個人的なものです。100人のソングライターに話を聞いてみれば、おそらく100通りの作曲手法が出てくるでしょう。私自身は、歌詞を書くのが特に得意ではないけれど、人々の心を掴むキャッチーなリフは書けるということをかなり早い段階で学びました。だから、そこに重点を置いています。
自分の作曲の強みを見つけたことで、大きな重荷が下りたような気がしました。曲を書くなら、作曲と歌詞を含めて曲全体を書かなければならないという先入観を持っていました。でも、実際はそうではありませんでした。自分の得意なことに集中して、それをやればいいんです。
Macworld.comで記録しているアルバム制作プロジェクトでは、私が作曲し、パートナーのアル・ドイが作詞を担当しています。私たちが制作中のアルバムに向けて、二人がどのように曲作りをしているのか、ご紹介します。
まず第一に、自宅のレコーディングスタジオに入って「よし、曲を書こう」なんて言いません。私の場合はそういうやり方は通用しません。感じるか感じないかのどちらかです。感じなければ曲は書けません。いずれにせよ、いつも同じプロセスで進めます。そして、必ずGarageBandを使います。
Appleの音楽制作ソフトウェアを起動し、プロジェクトにドラムループを追加します。通常は200ビート以上ループさせて、ノリノリになったらそのまま続けられるようにします。次に、ギター用のオーディオトラックを追加し、「録音」をクリックします。

それから、ただ演奏するだけです。どんな曲でも、その時の気分、ドラムのビートやテンポ、そして指の動きから生まれた純粋なインスピレーションがそのまま表現されます。とてもシンプルに思えるし、実際そうかもしれませんが、それが私にとってはうまくいくんです。GarageBandは、頭に浮かんだことを書き留めるスクラッチパッドのような存在です。
このシステムの好きなところは、そのシンプルさです。エフェクトやブレイクなどを加えることに煩わされることなく、ただ演奏するだけです。録音を中断することはありません。時には演奏を止めて、全く違うものからやり直すこともあります。終わったら、トラックを聴いて、そこに何か素晴らしいものがないか探します。たとえ10秒の音楽の断片でも、何か新しいものを生み出す材料になるんです。
曲の中で気に入った部分を見つけたら、その部分を選んで作業に取り掛かります。多くの場合、自分が持っているのがコーラスなのかバースなのかさえ分かりません。正直なところ、この時点ではどちらでも構いません。
リフを弾き始めると、たいてい何かが浮かんでくるんです。それがコーラスとヴァースになる部分を分ける何かが。この時点ではまだプレコーラスやブリッジについては気にしていません。曲の土台をしっかり固めることに集中しています。
バースとコーラスのセクションができたら、GarageBandでアレンジトラックを追加して、曲をセクションに分割します。アレンジトラックを使うのは、とにかく便利なんです。曲をカットアップして、それぞれのセクションを切り貼りするのがとても簡単だからです。
最終的な作品は、通常、曲のアイデアを45秒から1分ほどのクリップにまとめたものです。アルには、いくつかのヴァースとコーラスを加えた、ごく基本的な楽曲のレイアウトを渡します。GarageBandからiTunesにトラックを追加し、ファイルをアルに送って聴いてもらいます。少しでもインスピレーションが湧いたら、すぐに教えてくれるので、それを「作業中」の山に追加します。
彼は歌詞に必要なものを具体的に教えてくれます。例えば、オープニング、バース、コーラス、バース、コーラス、そしてエンディングが必要だったりします。そんな時にGarageBandのアレンジトラックが役立ちます。曲が既に基本的な形でカットされているので、アルが必要とするセクションを素早く追加できます。
いよいよボーカルの収録です。アルがやって来て、彼が歌う間、GarageBandで曲を演奏します。とても基本的なものですが、これでだいたいの出来上がりです。曲が気に入ったら、それを基にブリッジやその他必要なパーツを書き、完成させます。その時点でGarageBandから曲を取り出し、ギター、ベース、ボーカルをすべて再録音します。さらに、適切なエフェクトを使って、よりプロフェッショナルなサウンドに仕上げます。
この曲作りの過程で唯一変わるかもしれないのは、使うギターです。落ち着いた気分の時はテイラーのアコースティックギター、ブルースならスクワイアのストラトかテイラーのエレキギター、ハードロックならアクティブピックアップ付きのジャクソンかレスポールを使います。
長年かけて学んだアドバイスを一つ挙げるとすれば、プロセスの早い段階で細かいことにこだわりすぎないことです。以前はギターのトーンやエフェクトの追加に夢中になりすぎて、最初に持っていたインスピレーションを見失ってしまいました。今はインスピレーションに従って作業を進め、細かいことはプロセスの次の段階で考えるようにしています。その方がずっとうまくいきます。
しかし、他の作曲アプローチや、どのようなソフトウェアが使われているかについてもぜひ聞いてみたいと思います。