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Wordマクロウイルスの除去

匿名を希望する読者が、Wordで虱に感染してしまい、どう対処したらよいか困っていると書いています。匿名希望の読者はこう書いています。

Microsoft Office 2004がウイルスに感染したようです。1台のMacにはMcAfeeのウイルススキャン for Macを使ってウイルスを駆除しましたが、他の3台のMacにはインストールされていません(1台にはまだWord X for Macが入っています)。ウイルスはW97M/Thus.genとして検出されました。社内のOfficeプログラムは問題なく動作しているようですが、Mac以外のMacではOffice文書がウイルスに感染していると表示されます。これは大きな問題になっています。

Wordマクロウイルスに感染してしまいました。対処法は2段階です。まず、既存の文書をクリーンアップし、次にさらなる感染を防ぐ必要があります。

ウイルス対策ソフトをお持ちなので、Word文書をすべてフォルダにまとめ、そのフォルダをウイルス対策ソフトがインストールされているMacにコピーし、ウイルス対策ソフトでクリーンアップすることをお勧めします。クリーンアップが完了し、正常に開くことを確認したら、他のMacにあるオリジナルファイルを削除してください。

他のMacにコピーする前に、各MacでWordを開き、「Word」メニューから「環境設定」を選択し、表示されたウィンドウで「セキュリティ」を選択します。そのウィンドウの「マクロセキュリティ」領域で、「マクロを含むファイルを開く前に警告する」オプションを有効にします。このオプションを有効にすると、マクロを含むWordファイルを開くたびに、マクロを有効または無効にすることができます。文書にマクロが含まれているとは想定されていなかった場合(おそらく感染している)、マクロを無効にしてから開き、その内容をコピーして新しい文書に貼り付けます。これで、その文書からマクロウイルスが削除されます。その後、感染した元のファイルをゴミ箱に移動してください。

Word 文書にマクロが含まれている場合に警告を受け取るオプションを有効にします。

(「これは大きな損失ではないだろうか?」と疑問に思うかもしれません。状況によってはその通りです。しかし、考えてみてください。現在の Word 2008 ではマクロをまったく実行できません。)

最後に、Wordのデフォルトである標準テンプレート文書も感染している可能性があります。このテンプレートに基づいて作成した新規文書にはマクロウイルスが含まれているため、これは危険な状態です。開いているOfficeアプリケーションをすべて終了し、ユーザーフォルダ/Documents/Microsoft User Dataに移動して、標準文書を破棄してください。新しい空白の文書を開き、「ファイル」→「名前を付けて保存」を選択し、表示されるダイアログボックスで「文書の種類」ポップアップメニューから「文書テンプレート」を選択すれば、いつでも新しい文書を作成できます。

読者の方々でこの問題に直面していて、ウイルス対策ソフトを持っておらず、また導入する気もないという方は、先ほど説明した面倒な方法で感染ファイルを処理できます。「マクロを含むファイルを開く前に警告する」オプションを有効にした上で、感染した文書を開いてください。マクロが含まれているというメッセージが表示されます。これらのマクロを無効にしてください。文書が開いたら、その内容をコピーして新しい文書に貼り付け、マクロのない文書を保存します。