ディズニーのCEOでアップルの取締役でもあるボブ・アイガー氏は、水曜日のハリウッド・ラジオ・テレビ協会パネルでのインタビューで、アップルの故共同創業者スティーブ・ジョブズ氏との関係について語った。
インタビューの中でアイガー氏は、2006年にディズニーがジョブズ氏のアニメスタジオ、ピクサーを74億ドルで買収し、最終的にジョブズ氏がディズニーの筆頭株主となった計画は、ジョブズ氏とディズニー前CEOのマイケル・アイズナー氏との意見の相違により実現しそうになかったと語った。
そこで、アイガー氏がディズニーのCEOに昇進すると知ったとき、ジョブズ氏は最初に電話をかけた人の一人だったとハリウッド・レポーター紙は伝えている。
「完全に計画的だったとは覚えていません」とアイガー氏は今週のインタビューで語った。「ただ、ニューヨークにいる両親と成人した娘たち、そして数人の親しい友人とスティーブに電話することにしただけです」

電話の中で、アイガー氏はジョブズ氏に、ディズニーとピクサーの関係を「修復」できるかどうか話し合うために会えないかと尋ねた。
アイガー氏はさらに、ジョブズ氏は「容赦なく」正直で率直な人物であり、週末に電話をかけてきて、観たばかりのディズニー映画が「つまらなかった」と伝えることもあったと述べた。
しかし、ウォルター・アイザックソンによるアップル共同創業者の伝記によると、アイガー氏はジョブズ氏の正直さに感銘を受け、ディズニーがピクサーを買収してアニメーション作品を改善する必要があるという件についてジョブズ氏にも同じアプローチを取ったという。後にアイガー氏は、このことがジョブズ氏に感銘を与えたことに気づいたという。
アイガー氏は、ジョブズ氏との関係やアップルの取締役会での立場を通じて、企業のCEOとしてリスクを受け入れることの重要性を学んだと述べた。
「長年の経験から学んだのは、特に企業の世界ではリスクを軽視することはできないが、リスクに囚われすぎると何も成し遂げられないということです」とアイガー氏は述べた。「成長と進化が求められる企業のCEOは、リスクを回避してはいけません。」
「こうした大きな決断にはリスクが伴うことは常に認識していますが、私はむしろ機会を重視しています」と彼は付け加えた。「そして、ピクサーがディズニーに提示した機会こそが、私がピクサーを買収すべきかどうかを検討する上で多くの時間を費やしたきっかけでした」
ピクサーは昨年11月、2011年10月に癌との闘病の末に亡くなったアップルの共同創業者を偲んで、本社ビルを「スティーブ・ジョブズ・ビル」と改名した。
参照:
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「スティーブ・ジョブズは悪意を持っていたわけではなく、ただ物事を成し遂げようとしていただけだ」とIDEOのデイビッド・ケリーは語る。